令和3年8月1日付けで技能実習制度運用要領が一部改正されました。
主な改正点
○入国前講習の特例措置1年間延長(期限:令和4年7月31 日)に対応
○優良な実習実施者加点追加(技能実習生の住環境の向上に向けた取組)
○優良な監理団体加点追加(技能実習生の住環境の向上に向けた取組)
○母国語相談対応日時の一部変更
○入国前講習の特例措置1年間延長(期限:令和4年7月31 日)に対応
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の状況を踏まえ、技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護を図るため、引き続き、入国前講習の要件についての特例の期限を延長するものです。
特例の内容は、入国後講習の所定時間数を第1号技能実習予定時間全体の6分の1以上から 12 分の1以上に短縮できることとしている入国前講習の要件のうち「過去6月以内」について、外国人技能実習機構が新型コロナウイルス感染症のまん延の状況等を考慮してやむを得ないと認める場合には、「令和元年8月1日以降」とし、同日以降に技能実習生が受講する講習を入国前講習として認めるというものです。
特例措置を、「令和3年7月31日までの間」になされた技能実習計画の認定の申請について適用することとしていたところ、「令和4年7月31日までの間」とし、適用の期限を1年間延長されました。
○優良な実習実施者加点追加(技能実習生の住環境の向上に向けた取組)
加点の考え方
「技能実習生の住環境の向上に向けた取組」については、次の①及び②のいずれにも又は③に該当する宿泊施設を確保した上で、受け入れている全ての技能実習生に個室を確保している場合に加点の対象となります。なお、個室化を図る上で、技能実習生が意に反して転居することや同意がないままに居住費の負担が増すことは認められません。
① 本人のみが利用する個室(4.5 ㎡以上)を確保し、当該個室が「寝室」(詳細は第4章第2節第10(2)④)の要件を満たすものであること。
※ リビング、ダイニング、バス、トイレ等を共有する住居に複数人が居住する場合は、これら以外の居室を本人のみが利用できる
(例:3LDKであればリビング、ダイニングを除く3部屋に1名ずつが居住する)居室が確保されていることが必要。
② 技能実習責任者の責任の下、感染症予防対策を徹底していること。
※ 毎日の検温(記録を含む。)、アルコール消毒液の設置、ダイニングにアクリル板やビニールカーテンの設置など
① 技能実習生が自らの意思で住居を選び、自ら貸主と賃貸借契約を締結している場合であって、当該住居が上記①及び②のいずれにも該当するときは、実習実施者が賃料の20%以上の住宅手当の支給など経済的な補助を行っていること。
○優良な監理団体加点追加(技能実習生の住環境の向上に向けた取組)
加点の考え方
「技能実習生の住環境の向上に向けた取組」については、入国後講習又は実習時の宿泊施設の確保に関し、次のいずれかの取組を行っている場合をいいます。
① 次のいずれにも該当する入国後講習時の宿泊施設を確保した上で、受け入れる全ての技能実習生に個室を確保する場合に加点の対象となります。
ア 本人のみが利用する個室(4.5 ㎡以上)を確保し、当該個室が「寝室」(詳細は第4章第2節第10(2)④)の要件を満たすものであること。
※ リビング、ダイニング、バス、トイレ等を共有する寮に居住する場合は、本人のみが利用できる居室が確保されていれることが必要。また、入国後講習時の宿泊施設として、実習実施者が確保した宿泊施設を使用(例:監理団体が確保した寮に居住せずに実習実施者の宿泊施設から入国後講習施設に通勤)する場合には、技能実習生を受け入れる全ての実習実施者について、優良な実習実施者の要件(技能実習生の住環境の向上に向けた取組)を満たすものであることが必要。
イ 監理責任者の責任の下、感染症予防対策を徹底していること。
※ 毎日の検温(記録を含む。)、アルコール消毒液の設置、ダイニングにアクリル板やビニールカーテンの設置など。
② 実習時の宿泊施設に関し、実習実施者等に対し、次のいずれかの支援を行い、当該実習実施者が優良な実習実施者の要件の中「③技能実習生の待遇(Ⅲ技能実習生の住環境の向上に向けた取組)」の加点対象となった場合に限り、加点の対象となります。
ア 監理団体が確保している物件(本人のみが利用する個室(上記①アに同じ。)が確保されているものに限る。)を技能実習生の実習中の宿泊施設として実習実施者又は技能実習生に貸与していること。
イ 本人のみが利用する個室の確保ができる借上物件を探している実習実施者又は技能実習生の相談に乗り、条件に見合う宿泊施設を紹介すること(実際に借上げに至った場合に限る。)。
ウ 技能実習生が自らの意思で住居(本人のみが利用する個室が確保されているものに限る。)を選び、自ら貸主と賃貸借契約を締結する場合に連帯保証人となる又は家賃債務保証業者を確保すること。
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