回答
技能実習制度は、我が国で開発され培われた技能、技術又は知識の開発途上地域等への移転を図り、その開発途上地域等の経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的とする制度です。
つまり、技能実習生の本国において修得等が困難である技能等を日本において修得させて技能を持った人材として育てて返すという民間企業ベースの国際貢献制度として存在しています。
技能実習の基本理念として「技能実習は、労働力の需給の調整の手段として行われてはならない」とされているため、人手不足に対応するための制度では決してありません。
本音回答
技能実習という制度を使えば、労働力不足で悩む企業であっても海外から労働力を確保することが可能であるし、技能実習生としても簡単に日本に出稼ぎに行くことができるメリットもあることから、批判がありながらもやめられないでいる制度です。
技能実習生は日本で稼ぐことができて、実習実施者は人手不足も解消できるwin-winの制度だと思われています。
しかしながら、技能実習生は送出機関と監理団体が介在して人材紹介する制度であるため、技能実習生にとっては日本に来るまでに不透明な借金を背負うことも多く、必ずしもwin-winとなっていない現状があります。
【技能実習制度運用要領】 ○ 技能実習の適正な実施と技能実習生の保護を図り、人材育成を通じた開発途上地域等への技能等の移転による国際協力を推進するという技能実習制度の目的が規定されています(法第1条)
○ 技能実習は、労働力不足を補うための手段として行われてはならない旨の基本理念が定められています(法第3条)
○ 技能実習生は、技能実習に専念して技能等の修得等をし、本国への技能等の移転に努めなければなりません(法第6条)
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