監理団体は
1 実習実施者等と技能実習生等との間における雇用関係の成立のあっせん
2 実習実施者に対する団体監理型技能実習の実施に関する監理
を行う団体であるとわかりました。
では、技能実習の実施に関する「監理」とは、どのようなことをするのでしょうか。
技能実習法には「監理」の定義は記載されていません。
まず、「広辞苑」を調べると、次のとおりでした。
【監督】
目をくばって指図をしたり取り締まったりすること。
【管理】
管轄し処理すること。良い状態を保つように処置すること。とりしきること。
国語的には、
「目をくばって指図をしたり取り締まったりすることにより、
良い状態を保つように処置すること」
を「監理」というのでしょうか。
技能実習の関連資料を探してみますと、 「技能実習生の入国・在留管理に指針」
の中に定義的なものがありました。
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技能実習生の入国・在留管理に関する指針 (平成25年12月改訂)
第2 適正な技能実習の実施について
3 適正な入国・在留のための留意点
(2) 監理団体の役割
① 「監理」の在り方
技能実習制度における「監理」とは,技能実習生を受け入れる団体が,技能実習を実施する各企業等において,技能実習計画に基づいて適正に技能実習が実施されているか否かについて,その実施状況を確認し,適正な実施について企業等を指導することを言います。
そして, 団体監理型の技能実習は, 商工会, 中小企業団体等の「責任及び監理」の下で技能実習を実施することにより,中小の企業等の実習実施能力を補完して,適正な技能実習を実施するものです。
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ここで、新しい用語を整理しておきましょう。
- 技能実習計画
⇒ 実習実施者は、受け入れようとする技能実習生ごとに技能実習計画を作成し、機構から認定を受ける必要がある。 - 外国人技能実習機構
⇒ 技能実習法に基づく法務省と厚生労働省が所管する認可法人 - 実習実施者等
⇒ 団体監理型実習実施者又は団体監理型技能実習を行わせようとする者
まとめますと、技能実習の実施に関する「監理」とは、監理団体が、
1 実習実施者等において、技能実習計画に基づいて技能実習の実施状況を
確認すること
2 適正な技能実習の実施について企業等を指導すること
をいいます。単に指図したり、とりしまりといった問題の確認と指摘だけではなく、適正な技能実習の実施状況を保つように、必要な指導をすることが求められてます。
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