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【技能実習】Q42:技能実習責任者の役割を教えてください

実習実施者

 はじめに

実習実施者は、必ず技能実習責任者を選任しなければならないことになっています。

でも、技能実習制度運用要領では、技能実習責任者が何をしなければならないかが具体的に書かれていません。

そこで、技能実習制度運用要領を補足して、どんな役割なのかを考えてみました。

技能実習責任者の選任

技能実習責任者は選任できる人が次のとおり決まっています。

① 実習実施者又はその常勤の役員若しくは職員である者

② 技能実習指導員、生活指導員その他の技能実習に関与する職員を監督することができる立場にある者

③ 過去3年以内に技能実習責任者講習を修了した者

つまり、会社の中の技能実習生を教える立場である者を監督できる者であって、技能実習機構の実地検査、監理団体の監査などに直接対応できる立場の常勤職員に、技能実習責任者講習を修了させて選任します。

職務内容

法律では次の通りです。

○ 技能実習指導員、生活指導員その他の技能実習に関与する職員を監督する

○ 技能実習の進捗状況を管理する

○ 次の事項を統括管理する

    1 技能実習計画の作成に関すること

    2 技能実習評価試験等に関すること

    3 行政機関、機構等に対する届出、報告、通知、その他の手続、連絡調整に関すること

    4 帳簿書類の作成及び保管に関すること。

    5 実施状況報告に関すること

    6 技能実習生の受入れの準備に関すること

    7 監理団体との連絡調整に関すること

    8 技能実習生の保護に関すること

    9 技能実習生の労働条件、産業安全及び労働衛生に関すること

    10 国、地方公共団体、機構その他関係機関との連絡調整に関すること

具体的には

○ 技能実習指導員、生活指導員その他の技能実習に関与する職員を監督する

技能実習指導員や生活指導員などを監督するということはなにをすればいいのでしょうか。

辞書で調べると

監督・・・目をくばって指図をしたり取り締まったりすること。

とあります。技能実習責任者が各指導員の活動内容を具体的に決めて、そのとおり行っているかをチェックする必要があるということです。

○ 技能実習の進捗状況を管理する

進捗状況を管理するとはなにをすればいいのでしょうか。

辞書で調べると

進捗・・・ものごとが今どこまで進んでいるのか

管理・・・ある規準などから外れないよう、全体を統制すること。

ということなので、技能実習計画に基づいて技能実習がどこまで進んでいるのかをチェックし、全体を見据えて必要な指示を行う必要があるということです。

○ 統括管理する

統括管理とはなにをすればいいのでしょうか。

技能実習制度運用要領に定義されていないので辞書で調べます。

統括・・・ばらばらのものを一つにまとめること。

管理・・・ある規準などから外れないよう、全体を統制すること。

ばらばらのものをまとめて、技能実習制度運用要領から外れていないかをチェックし、全体を見据えて必要な指示を行う必要があるということです。

統括管理は「認定計画の履行状況に係る管理簿(参考様式第4-1号)」に基づいて行います。

この様式が技能実習責任者の統括管理の記録になりますが、問題ないとチェックを入れてサインだけしているのが実態ではないでしょうか。

この様式では(○年○月分)という欄があるので、毎月作成することを予定されているものとして作成されています。

技能実習計画の実習実施予定表が、月ごとの合計時間を定めているため、技能実習の進捗状況を統括管理するためには、毎月の確認は当然です。

この様式の項目については別に説明してますのでそちらをご確認ください

まとめ

このように見ていくと、技能実習責任者は技能実習を実際に進めていくマネージャーの業務だとわかります。

社長とか部長とか職責は高いけど技能実習にはそれほど時間を割けないという立場の方より、現場をよく把握している立場の方を選任して責任を持たせて技能実習を進めてもらうのがお勧めです。

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